最近話題のChromebook(クロームブック)は安価ながら実用的なPCとして人気を博しています。
ただChromebookは形状やスペックも様々で、どれを買ったらよいか迷う方も多いと思います。
このページではChromebookを使い始めて7年のマニアが
- Chromebookの選ぶ際に押さえておきたいポイント
- 使用シーン別! おすすめのChromebook
をご紹介します。
Chromebook選びにお悩みの方、ぜひ最後までお付き合いください。
Chromebookとは
ChromebookはGoogleが開発するChrome OSを搭載したパソコンです。2011年に登場して以来、主に文教市場を中心に爆発的に普及し、日本においても文教市場で5割強のシェアを持つまでに成長しています。
リーズナブルな価格でありながら快適に動作するChromebookは、ブラウザ「Chrome」を動かすことに特化しており、ブラウジングやメール、動画視聴のといった通常の使い方からGoogle Docsなどの作業もこなすことが出来ます。フル機能のChromeが使えるため、拡張機能が使えるのがスマホやタブレットに対する強みです。
また、通常のパソコンと違って機能が限定されているため、WindowsやMac向けソフトがインストールできないのですが、一方でOSが軽く動作が快適で、セキュリティソフトが必要ない、起動・終了が非常に速いなどの利点があります。動作が軽いので比較的安価なCPUでも快適に動作するため、リーズナブルな価格での販売が可能になっています。
まずはサクサク度に関わるCPUをチェック
Chromebookで動作の快適さ・サクサク度(処理性能)を左右するのはCPUと呼ばれる部品です。計算を担うパーツで、パソコンの頭脳にあたります。
高性能なものほど計算が速いのですが、当然ながら価格も高くなります。
CPUはパソコンの頭脳に当たる部分で、このCPUの性能が高いほど快適に動作します。RAMという要素もありますが、通常はCPUにあわせたグレードのものが採用されているため、あまり気にしなくても大丈夫です。
Chromebookに搭載されるCPUは大きく分けると
- インテル製(Celeron~やCorei~)
- それ以外(MediaTekやQualcomなど)
になります。
ざっくりとしたイメージで言うと、インテル製CPUを採用しているChromebookはサクサク度重視、それ以外のMediaTekやQualcomを採用しているChromebookはバッテリ持続時間重視となります。
ということで、Chromebookを選ぶ際にはまずCPUをチェックします。大事な要素なので、商品ページに必ず記載されています。
現段階における選ぶときの基準としては、インテル製CPUの場合なら「Intel Celeron 4500」以上は欲しいところ。Intel製のものは型番が大きいほど性能が良いのですが、Celeron N4500以上であれば、少なくとも2年程度は快適に使うことが出来ると思います。
例えば上の画像の商品では「Celeron 6305」と表示されています。これは「4500」よりも数字が大きいので、性能はN4500以上であることを示しています。
また、上位機種に採用されている「Intel Core iシリーズ」は、より快適な体験をしたい方向けのモデルです。
価格は高めですが、動作は非常に快適。予算に余裕があればおすすめです。
特にLinuxアプリを使ってみたいという方であれば、Core iシリーズが性能的に必須です。
一方、インテルじゃない方、例えば「MediaTek 8183C」を搭載したChromebookは省電力性に非常に優れており、バッテリー持続時間が15時間を超えるものも存在します。価格も安めで人気があります。

最近では「MediaTek 8183C」の後継版である「Kompanio 520(MediaTek 8186)」を搭載した機種も登場しています。「Kompanio 520」はN4500に匹敵する処理能力を持ちながらも、省電力性に優れて長時間駆動とパワーを両立させる優れたものに仕上がっています。
実際のところ、Chromebookの動向を8年ほど追いかけている経験上、Chromebookの価格はCPUの性能とほぼ比例しています。価格が安いのに性能が高い、価格が高いのに性能が低いということはまずありません。
ストレージ(保存容量)について
Chromebookのストレージは、32GB、64GBが一般的で、高価格帯のモデルでは128GBのSSDが搭載されることが多いです。Chrome OS本体はおよそ10GB分程度の容量となっているため、自由に使えるストレージは記載されている容量から10GB程度引いた容量になります。Chromebookは総じてストレージ容量が小さいのは「データはクラウドに保存すればよい」というコンセプトに基づいているため。
Chromebookにおけるストレージの役割はスマホのようなものと考えると分かりやすいと思います。Chromebookで容量が必要になる主な原因はAndroidアプリです。昨今のアプリは大容量のものが多いので、Androidアプリを多く入れたり、Linuxアプリを多数使うといったケースでは容量は64GBあると安心です。
なお、写真や動画、音楽などのデータはmicroSDカードや外付けのUSBメモリなどを使えば何とでもなるので、そこまで気にしなくても大丈夫です。
反対にAndroidアプリを多数入れたい方は、後からストレージを増やすことはできないので、チェックしておいた方が良いと思います。
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Chromebookを買ったら忘れずGoogle One 容量追加の特典を受け取ろう - Chrome通信
Chromebookのカタチは「クラムシェル」「コンバー チブル」「タブレット」の3つ
Chromebookの形状は
- クラムシェル
- コンバーティブル
- (2-in-1) タブレット
に分かれます。
クラムシェルは、いわゆる「普通のノートPC」で、ディスプレイが150°程度まで開くタイプです。
コンバーチブルタイプは、画面が回転し、タブレットモードを含む様々なスタイルで使用することが出来るタイプです。
タブレットタイプは、本体はタブレットなのですが、マグネット着脱式のキーボードやキックスタンドが付属しているタイプのChromebookです。
他のタイプと比べると比較的新しいのですが、すっかり市民権を得て人気となっています。1台でノートパソコン・タブレットという2通りの使い方ができるため、2-in-1と表現されます。
どのカタチを選べばいい?
ChromebookはAndroidアプリが使えるので、コンバーチブルタイプは人気があり、各メーカーから多数のモデルが販売されています。
予算に制約がなければコンバーティブルタイプにすれば良いですが、似たスペックのクラムシェル型と比較して価格が1~2万ほど上乗せされます。
クラムシェルタイプの良さは低価格。また、構造がシンプルな分、バッテリー容量が多い傾向にあります。
2-in-1 タブレットタイプはタブレットとしての使いやすさを重視した、ディスプレイサイズ11インチ以下のモデルがほとんどです。
キーボード、ディスプレイがが小さめなので、じっくりと作業するには不向きですが、タブレットとして使いやすいように軽量化されているので、電子書籍リーダーや動画視聴など、あまりキーボードを使わない使い方を想定している方や、お子さんにおすすめです。
ただ、性能的にタブレットタイプのChromebookで3Dゲームなど重めのタスクは向きません。とはいえ、「にゃんこ大戦争」くらいなら余裕です。社外の打ち合わせでGoogle Docsを使ったメモ書き、電車で書類の確認、電子書籍を読む、動画視聴程度は問題ないので、そのような使い方を想定している方にはうってつけです。
タイプ別のメリット・デメリットは以下のページに詳しくまとめていますので、一度確認しておいてください。
Chromebookのクラムシェルタイプとコンバーチブルタイプのメリット・デメリットを解説 - Chrome通信
ディスプレイのスペックは以前ほど気にしなくてよい
以前は解像度の低いディスプレイを搭載することがありましたが、そのようなChromebookは絶滅。ここ2~3年で発売された14インチ以上のChromebookはフルHD(解像度1920x1080ドット)のIPS液晶方式となっているので、あまり気にしなくても大丈夫です。
11.6インチのものは1366×768ピクセルが標準です。このサイズでフルHDだとアイコンや文字が小さくなりすぎるので、この解像度となっています。
とはいえ、現時点でもモデルによって異なるポイントが2つあります。
グレア(光沢)かノングレア(非光沢)か
液晶ディスプレイにはグレアタイプとノングレアタイプの2通りが存在します。
グレアタイプは発色が鮮やかで綺麗なのですが、反射・映り込みが激しく、日光が入るような場所での作業は不向きです。一方、ノングレアタイプは発色は控えめで、映り込みが少ないほか、長時間の作業でも目が疲れにくいという特徴があります。
現在のChromebookの主流はグレアタイプです。ノングレアとなると機種がかなり限定されてしまいます。どうしてもノングレアが良いという方は商品ページを良く確認した方が良いです。もしくは、グレアタイプの映り込み防止フィルムを貼るという手もあります。
タッチスクリーンの有無
ディスプレイを手でタッチして操作できるタッチスクリーン機能について。コンバーチブル、およびタブレットタイプのChromebookは漏れなくタッチスクリーンに対応していますが、クラムシェルタイプの場合はタッチ非対応の機種が多いので、タッチスクリーン機能を使いたい方は商品ページをよく確認する必要があります。
例えば富士通のFMV Chromebookはタッチ対応・非対応の2種類があって、価格差が5,000円ほどとなっています。
サイズ感と重量
Chromebookのディスプレイサイズは10.1インチから17インチまで様々です。本体の大きさはディスプレイの大きさとほぼ比例します。
Windowsでは13インチで700グラム、といったモデルもありますが、残念ながらChromebookは小さい11.6インチタイプでも1㎏程度、14インチで1.4kg程度となります。大きいのに軽い、小さいのに重いというモデルはないです。
2-in-1 タブレットタイプは例外的に軽く、単体だとiPadと同じ程度の重量です。
基本的に持ち運んで外で使う場合は、11.6インチのモデルが軽くて使いやすいと思います。14インチでも大丈夫ですが、15.6インチ程度になると持ち運びはつらい。逆に、ほとんど持ち運ぶ機会がないのであれば、大きい画面がやはり使いやすいです。
キーボードは英字キーボードか日本語キーボードかをチェック
Chromebookのキーボードはモデルによって微妙に違いがあります。
- 英字キーボード・日本語キーボード
- バックライトの有無
- エルゴリフトヒンジかどうか
といったところ。
英字キーボードでも日本語の入力は問題ありませんが、配列が少し違うので注意が必要です。この辺りは普段お使いのキーボードと合わせた方が使いやすいと思います。
日本で販売されているChromebookは基本的には日本語キーボードモデルですが、まれに英字キーボードが存在します。
日本語キーボードは変換・無変換キー、半角キーがある一方、基本的には英字キーボードが前提の筐体にキーの多い日本語キーボードを詰め込んでいるので、一部のキーが小さくなったりします。特に11.6インチのChromebook日本語キーボードは右側すごくが詰まりがち。
英字キーボードではキーが不自然に小さいといったころはありませんが、カナ入力をする方は避けた方がいいと思います。ちなみに、英字キーボードは変換・無変換キー、半角/全角切り替えキーはなく、日本語と英語の切り替えは「Ctrl+スペース」を使います。
日本語キーボードでもキーのサイズ問題を克服したモデルが富士通のFMV Chromebookです。キーボードを重視するならこれ一択です。
2つ目のポイントとしてはミッドレンジ以上のモデルではバックライトキーボードが搭載されており、暗所での作業で便利です。ガジェット感があり、見た目に嬉しい。
さいごに、ASUS製の一部モデルなどでは「エルゴリフトヒンジ」と呼ばれるキーボードに最適な傾斜をつける仕組みがあります。キーボード入力がメインなら一考の価値ありです。
出入力端子(インターフェース)、付属品について
最近のChromebookはUSB Type-AとUSB Type-Cを左右に各1つずつ備えたモデルが一般的です。中にはUSB Type-Aが1つのモデルもありますが、ハブやBluetooth接続のもnを使えばどうにでもなるので、この点はあまり神経質にならなくても大丈夫です。
Chromebookの充電はUSB Type-Cで行います。アダプターは付属しています。
外部ディスプレイ出力用にHDMIポートがあるモデルもありますが、最近はUSB Type-Cで出力するモデルが一般的になりつつあります。
Chromebookを外部ディスプレイに接続する方法と使いやすくする設定を解説 - Chrome通信
また、機種によってはスタイラスペンが付属しているモデルがあります。2-in-1 タブレットタイプはキックスタンド付きのカバーとマグネット着脱式キーボードが付属しています。
ミリタリーグレードの耐久性を持つモデルも
Chromebookの一部の機種は「MIL-STD-810H」という米国国防総省制定の規格に準拠する耐久性を持つモデルがあります。多少重くなりがちですが、122cmからの落下耐性や60kgまでの圧力テストなどをパスする耐久モデルは、特にお子さん用のChromebookを買う方におすすめです。
ではここから、用途別におすすめのChromebookを挙げていきます。
エンタメ性を重視するならタブレットタイプのChromebookがおすすめ
Androidアプリや動画視聴、電子書籍など、タブレット的な用途も欲しい方には、マグネット着脱式キーボードとキックスタンドを付属するタブレットタイプのChromebookがおすすめです。
キーボードを外せばタブレットに早変わりするので、電車の中でも人の目を気にせず気軽に使うことができます。
2-in-1タブレットタイプは人気カテゴリなので多くの商品がありますが、おすすめはミリタリーグレードの耐久性がある「ASUS Chromebook Detachable CM3」と「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」です。前者は耐久性があり、特にお子さんにおすすめ。「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」は有機ELディスプレイ搭載の高級モデルです。
ASUS Chromebook Detachable CM3
「ASUS Chromebook Detachable CM3」はキーボード着脱式の2-in-1 Chromebookです。10.5インチディスプレイの本体とマグネット着脱式のキーボード、キックスタンド付きカバー、本体収納式のスタイラスペンの4点セットでの販売となっています。

ディスプレイサイズは10.5インチで解像度1920×1200ドット (WUXGA)のTFTカラー液晶/グレアディスプレイ。バッテリ駆動時間は約12時間と安心して使える長さです。
さらに、本体収納式のスタイラスペン付き。サッとメモをとったり、子供用ならお絵描きなどで活躍します。
ASUS Chromebook Detachable CM3の最大の特徴は、薄さ7.9mmながら米国軍事規格であるMIL-STD 810Hミリタリーグレード規格に準拠していて堅牢性に優れている点。子供が乱暴に扱っても安心なモデルです。その気になれば真夏のビーチやスキー場、砂漠でも使えるすごいやつ。
ストレージもChromebookとしてはかなり多めの128GBで、アプリをたくさん入れても問題ありません。
本体重量も約520gと子供でも扱いやすいモデルです。
自動更新ポリシーは2028年6月まで。
Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook
「Lenovo IdeaPad Duet 560 Chromebook」は キーボード着脱式 2-in-1 タブレットタイプのChromebookです。 13.3インチの有機ELディスプレイを搭載した稀有なモデルです。

本モデル最大の特徴である有機ELディスプレイは70%のブルーライトをカットするほか、メリハリのある鮮やかな表現を可能にしています。さらに4つのスピーカーを搭載し、エンタメ機としては最高峰のものに仕上がっています。現状では有機ELディスプレイを搭載したChromebookは本機のみ。
CPUには省電力性に優れたクアルコム製Snapdragon 7c (Gen2)を採用し、バッテリ駆動時間は約15時間。サイズは7.2mm x 186.8mm x 305.9mm。本体のみの重量は700g。
触った感じでは動作はキビキビとしており、ディスプレイ・キーボードを含めて本体の質感は非常に高い。
とにかく有機ELディスプレイを搭載したChromebookは貴重。美麗なディスプレイと4つのスピーカーで映画を楽しみたいといった方におすすめです。登場以来価格が変わっておらず、値崩れは見込めないうえ円安で高くなる可能性もあるので、気になったときが買い時です。
ストレージは64GBモデルと128GBモデルがありますが、価格差が少ないので128GBモデルがおすすめです。
自動更新ポリシーは2030年6月までと長く使えるモデルです。
持ち運びに便利なChromebook
2-in-1 タブレットタイプはタブレットとしての使いやすさを重視しているため、10インチ台のディスプレイを搭載したものが主流です。もう少し大きなディスプレイがいい、でも出先で使いたいので大きすぎても困る、持ち運びに便利なものが欲しい、という方のためにディスプレイサイズが11.6のモデルを2つ紹介します。
コンバーチブルタイプの『Acer Chromebook Spin 311』とクラムシェルタイプの『ASUS Chromebook CX1』はどちらも3万円台のモデルでお手頃です。
Acer Chromebook Spin 311
「Acer Chromebook Spin 311」は11.6インチ のディスプレイを搭載したコンバーチブルタイプのChromebookです。

CPUに並列処理と省電力性に優れた「MediaTek M8183C」を搭載。15時間のバッテリ持続時間を実現し、外出時にアダプターを持ち歩く必要がありません。
重量も約1,050gと軽量なので、携帯性を重視する方におすすめのモデルです。
実機を触った感じではシルバーの色味が綺麗です。ギラギラしすぎず、適度にポップな落ち着いた感じの色合いで見ていて楽しいモデル。側面のカーブがデザイン的にもいい感じに仕上がっている印象です。キーボードにもこだわっており、キーの中央を少し窪ませることで打ちやすさに配慮。
このモデルには日本語キーボード版と英字キーボード版があります。日本語キーボード版は単純にキーが多いため、右側のキーが少し詰まり気味。変換キー・無変換キーを普段使わない方であれば英字キーボード版がおすすめです。ただし、英字キーボード版はストレージが32GBになる点に注意。
11.6インチコンバーチブルモデルの定番。携帯性に優れたChromebookを探している方におすすめです。
ポイント
11.6インチコンバーチブル
15時間のバッテリ持続時間
重量1,050gと軽くて使いやすい
△ 上記掲載モデルは自動更新ポリシーが2028年6月まで有効。同じモデルでも型番によっては2026年までのものもあるのでご注意。
ASUS Chromebook CX1102
ASUS Chromebook CX1102はディスプレイサイズ11.6インチ、クラムシェルタイプのChromebookです。
CPUにインテル Celeron® N5100を搭載し、メモリは8GB、ストレージは32GB。メモリは多めで安心です。
肝心のCeleron N5100ですが、PassMarkのベンチマークでは3,374。他のCPUと比較するとこのような感じです。
CPU | Benchmark |
---|---|
Celeron N3350 | 1,164 |
Celeron N4000 | 1,421 |
Celeron N4020 | 1,622 |
Celeron N4500 | 2,001 |
Celeron N5100 | 3,374 |
Intel Core i3 10110U | 4,034 |
Intel Core i5 8265U | 6,129 |

第10世代Core i3に迫る感じで、Celeronとしては性能が高め。そこそこのパワーが備わっているので、モバイルユースなら問題なさげです。
インターフェースはUSB Type-A端子とUSB Type-C端子を2つずつ備えており、拡張性は高いです。充電もUSB Type-Cからまかなう仕組み。流行りの高出力アダプターとケーブルがあれば、スマホとChromebookの充電も可能なので、モバイルユースには適しています。
一方、バッテリ持続時間は約10.1時間と標準的。質量が約1.21kgと、11インチとしてはやや重め。
ディスプレイはノングレアで解像度は1,366×768ドット。ノングレアは反射がなく、屋外での使用に適しています。
また、今回2機種のCX1102が登場していますが、違いはRAMとストレージ。ストレージについてはストレージ32GB版と64GBの機種が用意されていますが、ストレージ32GB版がRAM 8GB、ストレージ64GBがRAM 4GBという謎な仕様になっています。公式ストアの定価は、メモリ32GBモデルが42,800円 (税込)、64GBモデルが49,800円 (税込)。アプリを大量に入れる予定がなければストレージ32GBモデルがお得です。
N5100 メモリ4GB ストレージ 64GBモデル
しっかりと作業したい方におすすめのChromebook
次に、仕事で使いたい方や、作業性を重視する方におすすめのChromebookを紹介します。
まずキーボードを重視する方におすすめなのが「富士通FMV Chromebook」。通常のChromebookは北米市場向けに設計されており、キー数の多い日本語キーボードを無理やり押し込むとどうしても一部いびつになる部分が生まれてしまうのですが、富士通FMV Chromebookは日本語キーボード搭載を前提に設計されている唯一のChromebookで、日本語キーボードを使いたい方はこれ一択といっても良いモデルです。
次に最近登場したASUS Chromebook CM14。こちらにはクラムシェルタイプとコンバーチブルタイプがあります。どちらもCPUに最新のKompanio 520を搭載し、パワーと長時間駆動を両立させています。こちらのモデルの最大の特色は、キーボード・タッチパッド・パームレストの抗菌加工と防滴仕様のキーボード。飲み物を飲みながら作業したい方にイチオシのモデルです。
また、大きな15.6インチディスプレイを搭載したChromebookも作業性を重視する方におすすめ。ディスプレイが大きいことに加え、テンキーがあるのがポイントです。このサイズのおすすめは「ASUS Chromebook CX1500」。15.6インチのディスプレイ搭載ながら3万円台とお買い得感が強いです。
過去にAcer Chromebook CB315を掲載していましたが、現時点では「ASUS Chromebook CX1500」が完全に上位互換となっているためリスト外としました。価格が安くなれば再掲載するかも知れません。
富士通 FMV Chromebook
「富士通 FMV Chromebook」は14インチのディスプレイを搭載したクラムシェルタイプのChromebook。国産初のコンシューマー向けChromebookです。個人的に非常におすすめです。
CPUの違いによるバリエーションが3種類用意されていて、上位モデルにはCore™ i3-1115G4が、スタンダードモデルにはCeleron 6305が採用されています。また、スタンダードモデルに関しては2つのバージョンで販売されており、タッチ対応の有無で価格が少し変わります。
スタンダードモデルに採用されるCeleron 6305ですが、処理能力に関してはCeleron N4100程度ながらグラフィック性能が大幅に強化されているという印象。まだデータが少ないのですが、型番から推察する限りでは、通常の使い方なら全く問題なく快適に動作すると思います。
そんな本モデルの最大の特色は日本語入力に最適化されたキーボード。
Chromebookでは英字キーボードの筐体にキー数の多い日本語キーボードを嵌め込むためにキーが詰まりがちですが、富士通 FMV Chromebookは通常のノートPCと遜色のないキーの配置になっています。キー幅は15㎜、キーピッチは19㎜を確保。
印字されている「かな」のフォントもいい感じです。
その他にも、各キーを液晶側に向かって傾斜させて階段形状の段差を持たせるステップ型キートップ、キートップがわずかに凹形状になっている球面シリンドリカルキートップ、キーを最後まで押し込まなくても入力を検出する高レスポンスキーボードなど、キーボードの作りこみに並々ならぬこだわりを感じさせます。
通常のクラムシェルタイプですが、キーボードでの作業効率を重視する方なら検討に値するモデルです。自動更新ポリシーは2029年6月まで。
ASUS Chromebook CM14
「ASUS Chromebook CM14」は14インチのディスプレイを搭載したクラムシェルタイプのChromebookです。
ディスプレイは解像度1920x1080ドットのグレアタイプでです。
CPUにはMediaTek製8183Cの後継版のKompanio 520(MT8186)を採用。N4500と互角のパワーをもちつつも、バッテリ持続時間14.2時間のロングバッテリーを実現。パワーと持続時間を両立させたモデルです。
2つのバリエーションがあり、1つはメモリが8GBでストレージ32GB、もう一つがメモリ 4GBでストレージ64GBと一概にどちらが良いと言えない構成になっています。値段はメモリ8GBのモデルの方が安いです。
薄さは18.3mmながら米国国防総省の調達基準(MIL-STD-810H)に準拠したミリタリーグレードの耐久性を実現。さらに、キーボード・タッチパッド・パームレストには抗菌加工が施され、キーボードは防滴仕様となっているので、出先のカフェで使う、といった状況には最適です。
インターフェースは USB-C (3.2 Gen 2)×2、USB-A(3.2 Gen2 )×1、マイクロホンジャック、microSDカードリーダーを備え、重量は約1.45kgです。
14インチのChromebookをお探しの方におすすめです。
アマゾンでは通常モデルと、メモリを4GB、ストレージを32GBにする代わりに値段を3,000円ほど下げたAmazon限定モデルが販売中です。
長く使うならメモリ8GBの通常版がおすすめです。
ASUS Chromebook Flip CM14
「ASUS Chromebook Flip CM14」は14インチのディスプレイを搭載したコンバーチブルタイプのChromebookです。

ディスプレイはタッチ対応のグレアタイプで解像度は1920x1080ドット。
CPUにはMediaTek製8183Cの後継版のKompanio 520(MT8186)を採用。N4500と互角のパワーをもちつつも、バッテリ持続時間12.1時間のロングバッテリーを実現しています。
メモリは8GBとゆとりがあり、長く使えるモデルになっています。ストレージも64GBと十分。
コンバーチブルタイプですが、薄さはたったの18.6mm。それでいて米国国防総省の調達基準(MIL-STD-810H)に準拠したミリタリーグレードの耐久性を実現している稀有なモデルです。キーボード・タッチパッド・パームレストには抗菌加工が施され、キーボードは防滴仕様となっており、飲み物を飲みながら作業するときも安心です。
インターフェースは USB-C (3.2 Gen 2)×2、USB-A(3.2 Gen2 )×1、マイクロホンジャック、microSDカードリーダーを備え、重量は約1.56kg。バッテリ駆動時間は約12.1時間となっています。
その他、Wifi 6、Bluetooth 5.1に対応。
14インチのコンバーチブルタイプChromebookならコレ1択です。
ASUS Chromebook CX1500
「ASUS Chromebook CX1 (CX1500)」は15.6インチディスプレイを搭載したクラムシェルタイプのChromebookです。安い15.6インチChromebookならこれ一択です。

CPUにIntel Celeron N4500を採用したモデルています。 メモリは4GB、ストレージは64GBという構成 です。テンキー付き。15.6インチディスプレイの解像度は1,920×1080ドット。
特徴としてはミリタリーグレードMIL-STD810Hに準拠した耐久性と防滴キーボードを搭載している点。コーヒーを飲みながら作業していても安心です。
インターフェースはUSB Type-AとType-Cを2つずつ備えていて拡張性は十分。バッテリ持続時間は安心の11時間。画面サイズ15.6インチながら重量は約1.8kgとまずまず。厚みは18.9mmと比較的コンパクトな仕上がりになっているようです。
「仕事でつかえる」という点に主眼を置いたカジュアルサブマシン、といったスペックと価格になっています。ノングレアディスプレイは目が疲れにくいため、長時間仕事で使える安価なマシンを探しているならおすすめです。
ちなみに、型番が△の「CX1500CKA」ではなく「CX1500CNA」となっているものは2024年で自動更新ポリシーが切れるので注意してください。アマゾンでも未だに出品されているようです。
性能を追求する方におすすめのChromebook
最後に性能を追求したい方、異次元の体験をしたい方におすすめのChromebookを紹介します。
ASUS Vibe CX55 Flip Chromebook (CX5501) ゲーミングChromebook
「ASUS Vibe CX55 Flip (CX5501)」は15.6インチのディスプレイを搭載したコンバーチブルタイプのChromebook です。
本モデルはゲーミングChromebookとなっており、クラウドゲーミングを快適にプレイするため、ディスプレイのフレッシュレートが144Hz、WASDカラーリングや15キーまで同時入力可能なアンチゴースト機能を備えたキーボードを搭載しています。
もちろんCPUやRAMもレベルの高いものになっています。
ゲーミングPCらしくWASDキーの側面と印字部分はオレンジになっています。印象としては高級感がありスリム。素晴らしい仕上がりです。本体は手前になるにつれて薄くなるテーパードデザインになっています。コンバーチブルタイプながらエルゴリフトになっているようです。
サイドから見たときも非常に薄く、キーボードもフォントのせいか先進的な印象を受けました。


CPUに第11世代のCore i3-1115G4またはCore i5-1135G7(インテル Iris Xe グラフィックス内蔵)を備え、RAM 8GB、ストレージ 128GBでSteam対応の要件を満たしています。もちろんキーボードはイルミネーション対応でディスプレイはタッチ対応です。
また、インターフェースはUSB 3.2 Type-A(Gen2)を1つ、USB 3.2 Type-C(Gen2)を2つに加えてフルサイズのHDMIポートを搭載しています。
今後登場する「Chromebook版Steam」に対応しているモデルなので、普段からSteamをプレイする方にはおすすめです。
Chromebook 用途別のおすすめ7選 まとめ
以上、2023年4月時点でのおすすめ機種情報でした。このページの情報はこまめに更新していますので、ぜひブックマークへの登録をお願い致します。