今回は米アマゾンにて販売されているモデルをまとめたいと思います。選考基準は
- 日本直送に対応していること
- 自動更新ポリシーがある程度残っていること
です。
Chromebook 2020年のトレンドと選び方の基準について
おすすめモデルの紹介の前にChromebook市場の最近のトレンドと選び方の基準についてざっくりと説明します。興味がなければ飛ばしてください。
トレンド~フリップタイプが根強い人気も、クラムシェルタイプが台頭
Chromebookには一般的なノートPCの形をしたクラムシェルタイプとディスプレイが360度回転するコンバーチブルタイプがあります。
最近はキーボード部分がマグネット着脱式のモデルも登場しています。
ChromebookはAndroidアプリが動作するためコンバーチブルタイプの人気は高いです。昨年まで14インチのフリップタイプに人気が集中していた感じだったのですが、最近ではフリップタイプよりも割安なクラムシェルタイプが再び脚光を浴びている感じがあります。
クラムシェルタイプに人気が出てきた理由として考えられるのは、Chromebookが教育市場から職場へとシフトしていること。据え置きメインで作業を念頭に置いた使い方をするのであれば、ディスプレイは大きく、安価なものが重宝されるといった点がクラムシェルタイプが選ばれやすい理由になっているのではないかと思います。
フリップタイプにも15.6インチのものがありますが、例外なくプレミアムモデルで、価格も安くても$600を超えてきます。スペック高めのモデルは全てフリップタイプに集中し、クラムシェルタイプにはスペック的に低いモデルしかなかったのですが、クラムシェルタイプのプレミアムモデルASUS Chromebook C425が登場した辺りから高級感があるモデルも登場。

とは言え、個人で使う分にはフリップタイプならではのメリットも大。特に動画視聴やアプリを楽しむのがメインであれば、フリップタイプがやはり便利です。
Chromebookの性能を評価するポイント~CPU、メモリ、ストレージについて
安価なChromebookはIntel Celeronシリーズやハイエンドタブレット用SoCが採用されていることから動作面での快適性が気になる方も多いと思いますが、Chrome OSを搭載するChromebookは、Chromeブラウザを動かすことにほぼ全てのリソースを割いているため非常に軽快に動作します。このところがかつての黒歴史、ネットブックとの大きな違いです。
さらに常駐しているプロセスが少なくメモリの消費量も少ないため4GBのRAMでも実用上全く問題ありません。
Chromebookの内蔵ストレージは現在32GB~64GBくらいが標準ですが、アプリを非常に多く使う予定の方は64GB以上のモデルがおすすめです。
それでは具体的に、おすすめのモデルをみていきたいと思います。
コスパの良さが光るChromebook~クラムシェルタイプ
外部ディスプレイと接続していろいろな作業を並列してやりたい、Linuxを使い倒したい、タブを開きまくる、などの使い方ではなくブラウジング・メール・動画視聴・Google DocsやSheetなどの軽いオフィス系の作業程度の使い方であれば、以下に挙げる比較的安価なモデルで十分です。
Acer Chromebook 315
15.6インチのフルHDディスプレイ(1920x1080)を備えつつ、価格が$210程度という非常に高いコストパフォーマンスを誇るモデルです。15.6インチのフル液晶を備えたノートPCで、この価格帯のものは他のOSを積んだPCではまず無理です。
CPU | RAM | ストレージ |
AMD製 A4-9120C* | 4GB(LPDDR4) | 32GB(eMMC) |
*A4-9120CはPassMarkのベンチマーク1,949で、Intel Celeron 3865Uと同等程度。同じくエントリーモデルによく搭載されているCeleron N4000で1,429、Celeron N4100で2,268なので、この辺りのスペックとみて問題ないと思います。
スペックは標準的。とにかく大きなChromebookが良い、ということであればファーストチョイスになろうかと思います。見た目もスタイリッシュです。自動更新ポリシーも2026年6月までと余裕があります。
ASUS Chromebook C423NA
ASUSの14インチクラムシェルタイプのASUS Chromebook C423NA。現在米アマゾンからは日本への発送に対応しておりませんが、国内でも購入可能です。

ASUS Chromebook C423NA-DH02
CPU | RAM | ストレージ |
Intel Celeron N3350 | 4GB | 32GB(eMMC) |
上記Acer Chromebook 315と同じくフルHDディスプレイ(1920x1080)を備えつつ、価格が$200程度とこちらも最高峰のコストパフォーマンスを誇るモデル。Intel Celeron N3350というのが現段階では少々古いですが、メモリ/ストレージは問題なし。自動更新ポリシーは2024年6月までとやや短めですが、それでも4年以上は安心して使えます。
Lenovo Ideapad Chromebook S330
国内のアマゾンジャパンでも安く手に入る14インチクラムシェルのLenovo Chromebook S330。


CPU | RAM | ストレージ |
MediaTek MT8173C | 4GB | 32GB(eMMC) |
エントリーモデルは¥28,800からですが、液晶がフルHDではなく解像度1366x768のTN液晶なので、上位モデル(¥32,800)がおすすめです。
CPUに採用されているMediaTeck MT8173Cはオクタンスコア8,570程度とやや非力ですが、Cortex-A72x2 two Cortex-A53x2のlittle.BIG構成でマルチタスクに強いという特徴があります。作業用の14インチモデルを所望するならありです。自動更新ポリシーは2025年6月まで。
コスパの良さが光るChromebook~フリップタイプ
タブレットとしても使えるフリップタイプ。もれなくタッチ対応となっており、機種によってはスタイラスペンに対応するものも。そんなフリップタイプのうち、比較的安価なものを紹介します。高価なモデルについては後述。
Lenovo Chromebook C330
真っ先に挙げたいのがLenovo Chromebook C330。米アマゾンにて、全カテゴリ中、売上個数1位に輝いた大ヒットモデルです。現在のLenovo製Chromebookに勢いがあるのは、このモデルのヒットのおかげです。
CPU | RAM | ストレージ |
CPU Mediatech MT8173c | 4GB(LPDDR3) | 64GB(eMMC) |
ディスプレイサイズは11.6インチ(1366 X 768) 。ストレージは32GBと64GBモデルがありますが、価格差が僅か$6以下なので、買うならストレージ64GBモデル一択です。フリップタイプのChromebookが$240と、まず間違いのない選択となっています。
自動更新ポリシーは2025年6月まで。
Lenovo Chromebook C340-11
上記Lenovo Chromebook C330の後継機です。


ディスプレイが解像度1366x768の11.6インチである点は変わらずですが、CPUにIntel Celeron N4000/メモリ 4GB(LPDDR4)/ストレージ 64GB(SSD)と全体的にパワーアップ。米アマゾンモデルはSank Pinkというカラーバリエーションがあり、ユニークなモデルです。価格はLenovo Chromebook C330からやや上がって$319程度。その分、自動更新ポリシーは2026年6月までと余裕があります。
堅牢なフリップタイプ ASUS Chromebook Flip C214
アメリカ国防総省制定MIL規格(MIL-STD-810G)に準拠したテストをクリアした高い堅牢性を持つモデル。米国の小学校などでは重宝されるモデルです。


CPU | RAM | ストレージ |
Celeron N4000 | 4GB | 32GB(eMMC) |
ディスプレイは解像度1366 x 768の11.6インチですがフリップタイプでタッチ対応、さらに本体収納型スタイラスペンを備えます。重量は1.17kgと堅牢モデルにしては軽量の部類。持ち運びメインならありです。
周囲を耐衝撃ゴムバンパーで保護して120cmからの落下耐性、30㎏の耐荷重性の他、ヒンジやポートの耐久テストなどをクリアしたものです。キーボードは防滴使用。何の気兼ねもなく使えるモデルです。子供に与えるなら、こういったモデルだと安心です。
アマゾンジャパンにもASUS Chromebook Flip C213が販売されていますが、こちらはCPUがCeleron N3350と下位互換のモデルです。
自動更新ポリシーは2026年6月まで。
一段上の快適さを求めるプレミアムなChromebook~クラムシェルタイプ
最近登場したプレミアムなクラムシェルタイプは高いスペックの割に安価な点が魅力的。AndoroidとChrome OSの統合が上手くいってないからこそ生まれたともいえるモデル。ここではASUS Chromebook 425、HP Chromebook 15、Acer Chromebook 714、Acer Chromebook 715を紹介します。
ASUS Chromebook C425
プレミアムなクラムシェルタイプといったらコレ、という感じのASUS Chromebook C425なのですが、今調べたところ、まさかの入手困難。ディスプレイは14インチ型フルHDの狭額縁IPSディスプレイ、CPUにIntel Core m3-8100Yを採用し、メモリ 8GB、ストレージ 64GB eMMCにバックライトキーボード搭載で$370ほど。
スペックもさることながら、約1.27kg軽量ボディでバッテリー駆動時間12時間と持ち運びにも適したモデルとなっています。
HP Chromebook 15
HP Chromebook 15。15.6インチのフルHDディスプレイに、CPU Intel Core i3-8130U/メモリ 4GB(DDR4-2133)/ストレージ 128GB (eMMC)にバックライトキーボードまで搭載し、価格は$390ほどです。
CPUがPentium Gold 4417Uでストレージ64GBのスタンダードモデルもありますが、価格差がわずか$20程度なので、上位モデル一択です。スペック的には上記のASUS Chromebook 425相当のモデルとなります。


ミドルクラスのChromebookの中でも最高峰のモデルですが、$400を大きく切る価格が魅力的な良モデルです。性能的には申し分ないでしょう。スピーカーはHPのChromebook伝統のB&O製。
自動更新ポリシーは2025年6月まで。
Acer Chromebook 714
クラムシェルタイプのプレミアムモデル、Acer Chromebook 714。14インチフルHDディスプレイにIntel Core i3-8130U/メモリ 8GB DDR4/ストレージ 64GB eMMCという構成。職場使いを意識したモデルで、職場でも違和感のない高級感もある見た目に仕上がっています。ストレージが128GBの上位モデルも存在。価格は$499から。


自動更新ポリシーは2025年6月まで。
Acer Chromebook 715
Acer Chromebook 714の15.6インチ版です。同じくフルHDディスプレイにIntel Core i3-8130U/メモリ 4GB DDR4/ストレージ 128GB eMMCという構成。特徴としては、数少ないテンキーが搭載されている点。価格は$342とAcer Chromebook 714よりもかなり安くなっています。作業用として使うのであれば最適なモデルになっていると思います。

自動更新ポリシーは2025年6月まで。
一段上の快適さを求めるプレミアムなChromebook~フリップタイプ
この辺りに位置するモデルは各社力を入れており、どれを選んでも外れのないモデルになっています。自分にあったサイズとた目の好みで選んでOK。ここではASUS Chromebook C434、Dell Inspiron、Lenovo S340、HP Chromebook x360、Acer Spin 13を挙げています。
ASUS Chromebook C434TA
このカテゴリのみならず、現在のChromebookの大本命モデル。Chromebookに欲しい機能を全て備え、アルミ削り出しのボディが美しい全部入りのモデルです。

14インチフル液晶タッチ対応ディスプレイにIntel Core m3-8100Yを搭載。メモリは4GB/8GB、ストレージは64GBとなっています。バックライトキーボード搭載。とりあえず迷ったらコレでいいかと思います。間違いありません。自動更新ポリシーは2026年6月まで。
Dell Chromebook Inspiron
イマイチ取り上げられることの少ないDell Chromebook Inspironですが、とにかく見た目がよく、私が今一番欲しいイチオシモデルです。

Inspironという長年育てたブランドを冠し、Dellの本気が感じられるモデルです。
ディスプレイはDell特製の「TrueLifeディスプレイ」。14インチフルHDディスプレイです。CPU Intel Core i3-8130U/メモリ 4GB/ストレージ 128GBという構成。少々重いのはご愛敬。その分頑丈になっています。
写真ではそうでもないですが、ハンズオンビデオ(下記記事内にあります)でみるとかっこいい。自動更新ポリシーは2025年6月まで。
Lenovo Chromebook S340-15
昨年絶好調のLenovoが送るLenovo Chromebook S340-15。


15.6インチのフルHDディスプレイでCPU Intel Core i3-8130U/メモリ 4GB DDR4/ストレージ 64GB SSDという構成。15.6インチのフリップタイプという押しの強いモデルです。他にもあるのですが、その中では最も新しい。自動更新ポリシーは2025年6月まで。
HP Chromebook x360
14インチのフルHDディスプレイにCPU Intel Core i3-8130U/メモリ 8GB DDR4/ストレージ 64GB eMMCとメモリにゆとりのあるモデル。バックライトキーボードもしっかり搭載しています。スペックは高いわりに価格が$433程度と、今ならお買い得のモデルになっています。自動更新ポリシーは2026年6月まで。


[nlink url="https://chromenews.xyz/hp-chromebook-x360-12b-and-hp-chromebook-x360-14b-may-be-surprisingly-good/"]
Acer Chromebook Spin 13
最後はAcer Chromebook Spin 13。スペックが一段上がります。
まずディスプレイなのですが、13.5インチの2Kディスプレイ。アスペクト比が通常の16:9ではなく3:2と縦長になっており、ブラウジングが捗るモデルです。
CPU Intel Core i5-8250U/メモリ 8GB LPDDR3/ストレージ 128GB eMMCでお値段$639.98。以前と比べるとだいぶ値下がりしました。2Kディスプレイを搭載する数少ないモデルの一つです。とにかく現時点で最高のものが欲しい方に。自動更新ポリシーは2025年6月まで。

Chromebookの選び方とおすすめモデル 2020 まとめ
執筆時点は2020年2月20日なのですが、上記モデルは4月に新モデルが登場するということもあり全体的に在庫が薄く、値段もかなり下がっています。要するに在庫処分中。かなりのお買い得商品も多いですが、ASUS Chromebook 425のように売り切れてしまうものも。欲しいモデルがあるのであれば、今が買い時だと思います。